親族のお金を管理することになったあなたへ

 こんにちは、司法書士の山崎秀です。今日はタイトルの件で、ブログを書いてみます。認知症の方が600万人におよぶこの時代にあっては認知症の方のお金を管理することになってしまった方も多数いることが予想されます。いまだ、成年後見制度の利用者は20万人超しかいないことを考えると、成年後見制度の利用なく認知症の方の財産管理を事実上行っている方もいらっしゃるはずです。やむを得ず、そのような状況になっているはずで、そのこと自体を批判することはありません。ただ、成年後見制度の利用が必要な場合もあります。リスクを把握していただき、場合によっては成年後見制度の利用をしてほしいと思います。リスクとしてはおおむね次のようなものがあります。

ご本人が亡くなったとき

ご本人の死亡時に、精算などを行ってよいかなど難しい判断を迫られる。相続人の方が管理していれば、ご本人の財産から支払うと相続放棄ができなくなる可能性があります。また、相続人でない方が管理していたときは、原則として支払うべきでないでしょう。このような判断も、関係者との関係で多大なストレスとなることでしょう。このような場合も、成年後見人がいると、案件ごとによりますが一定の権限があります。また、専門職が成年後見人の場合、正確に相続人を把握して財産内容を通知してくれます。

法律行為が無効となる

ご本人が判断能力に欠ける状況にあるときは、法律行為は原則として無効です。入院手続き、施設入所手続き、銀行手続き、相続手続き、裁判手続きなどが必要になったとき、行き詰ってしまうことが考えられます。

適正な管理であることの証明

財産管理に公的な監督者がおらず、管理の適切さを後から証明することが難しい。成年後見制度の利用をしていれば、家庭裁判所や成年後見監督人が成年後見人の管理を監督します。面倒な側面もありますが、この監督により適切な管理体制にあることが予想されま す。万一、管理者の誤解により管理が不適切になりかけても修正が可能でしょう。

成年後見制度も一長一短、だれが成年後見人をつとめるかも大切です

上記のようなリスクがあります。成年後見制度は成年後見人の裁量が大きく、だれが成年後見人をつとめるかにより、大きく運用が変わってしまう側面があります。しかし、利用の仕方によりやむを得ず管理している方のご負担を大きく軽減できる制度であることも間違いありません。事実上、管理している方を成年後見人とすることも一つの選択かと思います。

 現在、家庭裁判所や成年後見人候補を推薦する司法書士、弁護士、社会福祉士の団体では、本人の意思尊重を重視する成年後見業務を行うべく、研鑽をつんでおります。当事務所も司法書士としてそのような運用を目指す事務所の一つです。

 もし、ご負担でお疲れになってしまったときはご相談されてみてください。