預貯金の相続における取り扱い

 こんにちは、司法書士の山崎秀です。タイトルにありますが、預貯金は相続においてどのように対応するのでしょうか?実は、近年の判例変更まで遺産分割の対象ではなく、当然に法定相続分に応じて分割される対象でした。1000万円を2名の法定相続人がいれば500万円ずつ、それぞれに帰属したわけです。

 といっても、実際の遺産分割協議の実情でいうと、預貯金も他の相続財産と同じく遺産分割の対象として、皆さんでいくらずつ相続するか協議してきていました。協議が成立すれば、別に法定相続分と異なる割合で相続しても問題ありませんから、このような運用があったわけですね。

 法定相続分に応じて帰属するわけですから、実は金融機関に法定相続分で払い出すように請求すれば、その請求は正当なものでした。トラブルに巻き込まれることを嫌う金融機関は、なかなか応じてくれなかったでしょうが、訴訟などで引き出す方法はあったわけです。

 しかし、判例変更で預貯金も遺産分割の対象となったことで協議成立するまではいくらそれぞれの相続人が相続するかがあいまいになりました。協議前に自らの法定相続分を引き出すようなことは、金融機関に対して法律上の主張もできなくなったわけですね。

 これでは、万一お金のない相続人が被相続人のために何かする必要があるときに困ってしまいます。そこで、遺産分割協議前の仮払いの制度が新設されています。

預貯金の遺産分割協議前の仮払い

 相続人に対して一定の限度額まで仮の支払いとして金融機関から被相続人の預貯金を引き出すことを認めました。といっても、一定の計算式の限度額内かつ150万円以内ですから急場の葬式費用などに充当する程度かと思われます。それに、仮の支払いということで最終的な帰属先は遺産分割協議において適正に協議しなければなりません。仮の支払いが相続した金額を超えてしまえば精算する必要も生じるでしょう。

 以上、預貯金の相続における取り扱いを簡単に記載してみました。仮払いの制度はあくまで後日協議と精算が必要であることに留意してくださいね。 

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 2021年6月現在で30歳で、今年31歳になります。高槻高等学校と大阪大学法学部法学科を卒業し、金融機関、司法書士事務所での勤務経験の後に開業しています。
 学生時代は、新書を読むことが好きでした。とてもマニアックで、細かい内容は失念してしまいましたがロシア革命時のスクラップ記事をまとめた新書はとても面白かったです。大学時代は短いながら部活動でアーチェリー、アルバイトで家庭教師、個人指導塾やマクドナルドでの仕事もしていました。最近は遊べていませんが、APEXなどのオンラインゲームも好きです。ご興味のある方はぜひ面談時に話題になさってください。